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2008年6月20日 (金)

シュテュットガルト放響演奏会3の2

コンサートはヴェーベル(Webern)の

夏風の中で(Im Sommerwind)

で始まった。

ところで、ドイツ語のWは濁点発音するものではなかろうか?

なぜヴェーベルンではなくウェーベルン

ヴァーグナーではなくワーグナー

が広まってしまったのか。詳しい方いたら教えてください。

閑話休題。

さて、ヴェーベルンに戻ろう。

「夏風」は作曲家が20才の時に書かれた曲で、12音技法どころか、シェーンベルグの無調すらまだない無い。

1904年の作曲で、思いっきりR.シュトラスな感じである。ただシュトラウスとの違いも明らかで、後のヴェーベルン、短い曲ばかり作曲する大家の顔が見え隠れする。

つまり、息の短い旋律というかモチーフへの偏愛である。

このメロディーを聞いていていると何となく、「こんなに大きなオケ使わなくても良いんじゃないかな。2管編成にハープ一台(実際には2台)くらいで良いんじゃないかな」と思わせるものがありました。なんというか、もてあましていると言うか、もったいないと言うか。

後のミニチュアな作曲家として本質がすでに萌芽しているのでしょうか。

さて、曲は美しい。演奏も、ノンビブラートが効果的、ノリントンのフレージングとテンポ設定が素晴らしく、夏の風の中でと言う感じが良くでていた。

以前ブーレーズのCDで聞いて、退屈な曲というイメージがあったのだが、まったく印象が違った。

印象の違いは勿論、ビブラートもあるのだが、やはりテンポであろう。

ノリントンのテンポはブーレーズより速い。躍動的で若々しく、曲のキャラクターにあっている。

しかしこのテンポの差は実は実務的な理由からであった。

例によってサー・ロジャーのリハーサルに来ていた私はハーピストがある小節で苦労しているのを目撃した。

どうやらサー・ロジャーのテンポでは弾けないようである。

場所はリハーサル番号2(Schnell)の3小節目。

ブーレーズはこのSchnellが圧倒的に遅い。Schnellは速いという事だから、ブーレーズのはいくらなんでも遅すぎではなかろうか。しかしベルリンフィルのハープもSchnellでは弾けなかったのだろう。だからその遅いテンポがSchnellになったのではなかろうか。それにあわせて他のセクションのテンポをブーレーズは決めたのではないだろうか。

しかしサー・ロジャーはSchnellはSchnellというテンポを取った。

だからこの小節は音は不正確に弾かれている。しかしリズムはあっていたと思う。

そして、曲の性格にもあっていると私は信じる。

したがってこの小節は若きヴェーベルンのミスとしか思えない。Schnellで弾けると思ったのではないか。この曲の初演は1962年だから、もしハーピストに尋ねていなければ、知る由もなかったろう。

他の指揮者のテンポが知りたい曲である。

次回はメインのエニグマ変奏曲について書きます。

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