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2009年6月 6日 (土)

ヘンリー・パーセル作「ディドとアエネアス」

ここ何十年かのスタイルの変化は大きいものだ。

今日は映像・録音でたどってみよう。

曲は

Henry Purcell ヘンリー・パーセル作曲 

Dido and Aeneas 「ディドとアエネアス」から

Dido's Lament(ディドの嘆き)として知られる When I am laid in earth

まず始めは

世紀のヴァーグナー歌手

Kirsten Flagstad キルステン・フラグシュタート 

重く、遅く、太く、肥大化したロマンティック歌唱である。

巨大なホールでワーグナーやそれ以降に巨大化したオーケストラを向こうに回し歌う

にはこれほどの声が必要だ。勿論そのような状況はパーセルの時代には

普通ではなかったし、通常歌手達、作曲家達はそれを想定してはいない。

戦前のスタイルだ。

1952年録音。

次は1966年、グラインドボーンでのライブ映像。

Janet Baker (ジャネット・ベーカー)の素晴らしい歌唱をどうぞ。

このプロダクションの指揮者は何とピリオド奏法で素晴らしい録音を多数している

Charles Mackerras (チャールズ・マッケラス)

チェンバロがはっきり聞こえるところが、古楽大国イギリスらしい?のかな。

次は時代がもどった?みたいなJessye Norman(ジェシー・ノーマン)の歌唱で。

さて伴奏は上のマッケラスが音楽監督を務めていたSt.Luck's Orchestra。

1994年のライブ。

ノーマンが装飾音符を足すあたりが、古楽の自由度の高さが認識されてきている事の

証明だろうか?

ここで古楽系にシフトしよう。

歌はAnne Sophie von Otter (アンネ・ゾフィー・フォン・オッター)

テンポが明らかに少し速い。そして勿論ピッチが低い。

細かい抑揚が増えてるがどうだろうか。

さてここで大御所Emma Kirkby (エマ・カークビー)による2007年、

ニューヨークにおけるライブをご覧ください。

発音・発声法・テンポ・ビブラートの使用・アーティキュレーション・テンポ・装飾音

どれをとっても別世界なサウンドだ。

この演奏こそ、私が長年夢に見た演奏を具現化している。

会場に居て聴いていたら、「涙でカークビーが見えない」っと叫ぶほどだったろうな。

私が言ってもしょうがないが、あの世でパーセルは

「これだよ!そうだよ」

と叫んでいると思う。

古楽のリサーチが音楽的表現と最高度で結びついた本当に稀有な例。

上記のオッターもそうだけど、最近の歌手達はだいたいこれらの人たちの

中間あたりの歌唱をする傾向にあります。個人によって比重の差はあるけど。

例えばSusan Graham (スーザン・グレアム)

美しい。本当に美しい歌唱だ。

実際にわかってもらえると思いますが、彼女の声の細さや、

ビブラートが過多でないところや、控えめだけど効果的な装飾音など、

古楽よりだと思う。

中庸の美徳、、、かな。

グラハムの演奏は非常に成功している。

でも普通は、、

「はたしてそれで本当に強い感動を呼び起こす演奏が可能なんだろうか」

という感じの演奏が多い。

日々の鑑賞にはぴったりだと思う。でも、、、

私はBakerもFlagstadも本当にすごい表現力だと思う。

例え彼女達のスタイルが私の好みに合わなくても、心を動かされる。

感動できるのだ。

そのような説得力をもつ演奏こそ、真の意味でオーセンティックなのではないだろうか。

だからこんなのも、、、、いいんじゃない?

歌:Alison Moyet

私これ好きです。でも一体誰?なんです。

そしてご存知Swingle Singers

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