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2011年2月12日 (土)

團 伊玖磨作曲「夕鶴」鑑賞記

2月6日(日)最終日に行ってきました。

正直行く前は不安でした。

わざわざシューマンの「ゲノフェーファ」日本初演を蹴ってまで行く価値があるのか。

日本語の歌ってディクションが難しいし、話はおよそ誰でも知ってるあの話だし、

團 伊玖磨さんの曲ほとんど初めてみたいなもんだし。

これでつまらなかったらどうしよう。

とまで考えました。

無知とは恐ろしいものですね。

終わってみれば、恥ずかしいの一言です。

自分の未熟さを露呈しただけでした。

つまり、それだけ素晴らしかったわけです。

このオペラと出会えたことに感謝。

歌手陣のレベルの高さに感謝。

Twitterにも書きましたが、兎に角、

つう役釜洞佑子さんが素晴らしかったです。

もうたたずまいから存在感が違います。

ああいう立ち方って日本人にしか出来ないかなぁ。

ああいう立ち居振る舞いって日本人だよね。

しかも昔の。。。

そう、時代劇みてるみたいでした。

勿論昔のね。

DNAでしょうかね。

これはもう外国の歌手ではちょっとやそっとでは無理です。

超日本でした。

つうがつまずく所があるのですが
(アクシデントのように見えました、計算でやっているのならそれほど迫真の演技です)

その倒れ方からの一連の流れもそうでした。

そして歌ですが、

あれほど日本語が明瞭に聞き取れるとは!

ディクションに関しては出演者全員素晴らしかったです。

面白かったのは高音でつうが「さようなら」と歌う箇所は「そようなら」的に歌ったところと

与ひょうが「つ~う」と呼びかけるときにまず「T」をだしてから「う」の母音を出したところです。

両方ともちゃんと言葉になってました。

やはり何を言っているのかを読まずに理解できると「初物」であっても感じ方が違いますね。

以前バーバラ・ボニーのリサイタルの模様をTVでやっていて、赤とんぼをアンコールで歌いました。

その時に、言葉がわかったり、わからなかったりして結構気持ち悪い思いをしたのです。

今回はそんなことは一瞬もなかった。

さて、歌そのものもWonderfulでした。

テノールの経種廉彦さん、明るい声で迫真の歌唱。

あまりの見事さに、

終盤は与ひょうの愚鈍さというか幼稚さに対して憤りを感じてしまいました。

それとはまったく対称的に釜洞さんのつうは、毅然というか、燐としてました。

つうの思いの強さ、苦悩、絶望、深い声でした。

こちらも感情移入し、一緒に泣きそうでした。

時には能を感じさせるような、静けさとピンと張り詰めた声。

ビブラートを意識して抑制し、ストレートな声での表現。

Bravaです。

舞台装置は「simple is best」を字で行くようなものですが、

現代的で洗礼されていて、とても美しかったです。

MET・ゼッフィレリのように、豪華さとかでため息をつかせるものではなく、

ワビサビを感じさせるものでした。

白で統一された色合いのおかげで、他の色が衝撃的なほど映えました。

つうが覚悟をし、機を織ると決めたときに、寝ている与ひょうに布団をかぶせるのですが、

裏地が赤なんです。

それを一度自分の方に引き寄せます。

あぁ、彼女は血を流しているんだ。

心も、そして、自らの羽を抜くことによって身体からも。。。

あまりのリアルさに、「これはベリズモだ」と考えてしまいました。

その路線で指揮された高関さん(TwitterにおいてPucciniと同じように演奏するとつぶやいています)と

東響の演奏も大変良かったです。

それにしても編成は小さめですね。

木管2-1-1-2ですよ。

ソリスティックな箇所も良かったですが、Tuttiの音圧・音色も良かったです。

若干声を超えた瞬間もありましたが、、、それも表現の真実性をあげるのに寄与していました。

それにしても、まさか「鶴の恩返し」がこんなに深い話だとは夢にも思わなかったです。

それについてはまた次回。


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コメント

久しぶりに遊びに来た徹夜子です。

この前完徹ではないけど3日連続朝方までPCとにらめっこしていまして、絶対サラリーマンにはなれないと確信しました。

音楽観賞行きたいなー・・・
あっ、観賞といえばこの間音楽の時間にDVDで見た歌舞伎面白かったです。えびぞぉさん思い出しました←

来週の練習は我らがG先生がカンマーザールに来るそうで、私はテスト1週間前なのに行っちゃおうと思ってますw

徹夜子様

貴方はアーティストになるのだから、別にね~~~。

コンサート行ってください。
うちのコンサート来ますか?

大丈夫でしょう、テストくらい。
歌ったほうが脳に良いに違いないし。
戦レクがんばってね。

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